ソウルの交通ビジョン2030

A A

「乗用車に頼らなくても便利に暮らすことのできるソウル」

  • 歩道の面積が現在より2倍拡大し、
  • 市内のどこでも公共自転車を利用することができ、
  • 歩行者・自転車・車、すべての交通手段の利用者が安全に利用できる完全道路を構築する、
人・共有・環境という核心的な価値をもって成し遂げる2030年のソウルの姿です。
人が中心となる交通
  • 歩行・自転車を活性化
  • 交通死亡事故を削減
  • 交通弱者の普遍的移動権を保障
共に利用する交通
  • 鉄道中心の公共交通機関を構築
  • より速い公共交通機関を実現
  • 共に共有する交通環境を造成
環境に配慮する交通
  • 移動を低減させる社会を実現
  • 環境に優しい効率的な交通環境を造成
  • 市民とともにつくる交通文化の先進化
ソウルは2030年までに、乗用車に頼らなくても便利に生活できる都市に進化します。
  • ソウル市が今後20年間、ソウル交通が進むべき方向、 公共交通機関と道路・歩行・都市鉄道網など、交通分野全般を含んだ長期的構想『ソウル交通ビジョン2030(案)』を、2013年12月に発表しました。
  • 『ソウル交通ビジョン2030(案)』は、ソウル市が樹立する交通政策の中で最上位の計画であり、ここに提示されたビジョンと政策の方向は、今後20年間、ソウル市が樹立するすべての交通計画と政策の根幹となります。
  • 今回のビジョンにおいてソウル市は「人・共有・環境」の3つを核心的な価値に定め、▴急速に進んでいる高齢化社会、▴QOLの向上に対する市民の価値観の変化、▴先端技術の発達、▴気候変動およびエネルギー枯渇など、最近の社会的・文化的変化の様子を反映しています。
  • 「人・共有・環境」の三つの核心的な価値を中心に樹立した政策の方向は、「人が中心となる交通」、「共に利用する交通」、「環境に配慮する交通」であり、11の約束は、このような政策を支えています。

「ソウル交通 2030」の 11大約束

02PolicyInfo_05교통정책_01서울교통비전2030_icon01_all

人 

1.歩行者を優先的に配慮する交通環境をつくります。

2.自転車が中心となる生活環境をつくります。

3.交通死亡事故を減らし、交通安全特別市にします。

4.交通弱者と一般人の境界を感じない、バリアフリーの交通環境をつくります。

02PolicyInfo_05교통정책_01서울교통비전2030_icon02_all

シェア

5.鉄道中心の、効率的な公共交通システムを構築します。

6.より速く、より便利な公共交通機関にします。

7.分かち合いを実践する共有交通時代を開きます。

02PolicyInfo_05교통정책_01서울교통비전2030_icon03_all

環境 

8.不必要な移動を減らし、移動低減社会をつくります。

9.環境に優しい交通手段と施設の性格を強化します。

10.停滞しない道路、断絶しない道路環境をつくります。

11.市民とともに、交通文化の先進都市をつくります。

人が中心となる交通:歩道の面積を2倍に拡大。市内バスを100%低床化、交通事故の低減

まず、「人が中心となる交通」を実現するため、歩行者と自転車を優先する生活環境を整え、交通事故を画期的に減少させる計画です。

① 歩行者優先の交通環境を造成

  • 市内の歩道面積を2倍に拡大(現在は1千13万㎡)
  • セジョンロなどを歩行者天国にし、次第に市内各所へと拡大
  • ヨンセロに試験的に造成された「公共交通専用地区」を拡大
  • 市内観光、文化、ショッピングなどを結ぶプロムナードを開発・造成

② 自転車が中心となる生活環境を造成

  • パリ・ヴェリブのように、市内のどこからでも自転車を借りて移動できるよう、公共自転車貸出システムを拡大運営
  • 自転車道網を生活圏域にまで拡大。公共交通機関との連携を強化
  • 公共自転車を都心の主要地点へ優先的に拡大
  • 漢江および各自治区が個別的に運営している自転車貸出サービスと公共自転車貸出システムを連携

③ 「交通安全特別市」を実現

  • 生活圏の交通環境を総合的に整備
  • 2030年まで、ソウル市内のすべての生活圏道路の制限速度を30km/h以内に制限し、交通死亡事故を予防
  • 長期的に車両を購入する場合、車庫の確保を義務化する「車庫証明制度」の導入を推進。住宅街の違法駐車による歩行者の交通事故を削減
  • バス、タクシーなど公共交通機関を利用した動的管理システムを構築し、交通法の違反状況、道路交通状況の情報をリアルタイムで収集・管理

④ 交通弱者と一般人の境界を感じないバリアフリーの交通環境およびサービスを提供

  • すべての市内バスを低床バスへと転換(現在は27%(2,022台))
  • トゥクソム駅~ソウルの森の区間に造成している「バリアフリーの街」を市内各所へと拡大
  • 一般のタクシーを活用した障害者呼び出しのタクシーを持続的に拡大    * 7月から一般のタクシー50台を投入する予定

共に利用する交通:すべての地域が駅から10分以内、カーシェアは5分以内に利用可能

「共に利用する交通」を実現するため、地下鉄・バスなど公共交通システムを効率的に再編し、道路空間・車両をシェアする共有の文化を交通全般の場面に定着させる計画です。

⑤ 鉄道中心の効率的な公共交通システムを構築

  • 需要の多い従来の都市鉄道路線を中心に、急行サービスを拡大
  • 都心を結ぶ鉄道網を構築
  • どこからでも10分以内に駅へとアクセスできる環境を整える。
  • 中央政府が推進しているKTX路線および首都圏の広域急行鉄道などを通じて、ハニャン(漢陽)都城(従来の都心)・カンナム(江南)・ヨイド(汝矣島)の3つの都心を急行により結ぶ都心間幹線鉄道軸を構築
  • 鉄道サービスが受けられない地域を対象に、モノレールを導入
  • 首都圏を結ぶ広域鉄道網を持続的に拡大

⑥ 速く便利な公共交通サービスを提供

  • 中央バスレーンネットワークを完成。需要が集中する特定の時間帯・地域などにより多様なタイプをもって運営
  • バス路線を鉄道支援型の支線・幹線システムに改編
  • 交通機関があまり運営されない時間帯にも、細かく交通サービスを提供:流動人口などを考慮した「深夜専用市内バス」の路線を拡大・調整。「注文型安心帰宅タクシーサービス」の提供など

⑦ 道路空間、交通手段などを共に利用する共有交通を活性化

  • 歩行・自転車・車のすべての交通手段を共に利用する「完全道路(Complete Street)」の概念を導入 * 新しい道路を新設または整備する際、歩行者・自転車・公共交通機関・自家用車などが通ることのできる空間を確保
  • カーシェアサービスの普及など、車を所有しなくても便利に利用できる共有文化を定着 * カーシェアサービスを、市内のどこからでも5分以内に利用できるよう、サービス地点を292箇所(2013年)→1,200箇所(2030年)へと拡大 * 個人の乗用車を活用したカーシェア(P2P)を長期的に推進

環境に配慮する交通:都心における駐車場ゼロの建物。交通予測・警報システムを構築

環境に配慮する交通のために、2030年まで都心における乗用車の比率を18.4%→10%へ減らし、公共交通を環境に優しい車両へ0.2%→100%へ交換。幹線道路内の混雑した区間の比率を19%→10%へ減らし、「環境に配慮する交通」を実現

⑧ 不必要な移動を減らす「移動低減社会」を目指す

  • 車両が移動した距離に合わせて通行料金を賦課する「走行距離に基づいた混雑料金制度」を導入
  • 都心に駐車場ゼロの大型施設物を導入
  • 在宅勤務・スマートワークなど、柔軟な勤務システムを拡大:特定の時間帯に集中する車両を分散させ、通勤・出張などの業務による通行を減少させる。

⑨ 交通手段・施設の環境に優しい性格を強化

  • 今までエネルギーを消費してきた道路を、エネルギーを生産し、環境汚染物質を浄化する空間へと変える。* バス乗車場所、街灯、防音壁、道路の路面などに公共交通施設を活用し、エネルギーを生産する「エネルギー生産道路(Solar way)」を実現 * 汚染物質と雨水を吸収する道路舗装や、破損した路面に再生できる道路舗装などを導入
  • バス・タクシーから一般の乗用車に至るまで、環境汚染物質を排出しない環境に優しい車両を普及させる。

⑩ 渋滞せず、断絶のない道路環境を実現

  • チェムルポギル、ソブガンソンドロ、トンブガンソンドロなどの幹線道路を地下化し、地上部を公園や自転車道など市民の生活・休憩空間として活用
    未来の交通状況の予測情報を市民に提供し、交通条件を勘案した最適経路・手段・時間などを知らせる「交通予測・警報システム」

⑪ 交通政策を推進し、定着させるにあたって、すべてのプロセスを市民とコミュニケーションを取り、共感を得るなど、市民主導型「交通文化先進都市」を造成

  • 交通事業の計画段階から、一般市民・専門家・交通弱者などが直接参加し、主導する政策ガバナンスとモニタリングシステムを構築 * 施行の初期段階に発生する葛藤を最小限に抑え、有機的なモニタリングやフィードバックシステムを通じて、政策を迅速に補う。

乗用車の通行↓・公共交通機関による通勤時間↓・エコ交通の利用面積↑という「トリプル30」を達成

ソウル市は『ソウル交通ビジョン2030(案)』に基づき、11大約束を滞りなく推進し、 2030年まで乗用車の通行量を30%減らし、公共交通機関を利用した平均通勤時間を30%短縮させ、エコ交通手段の利用面積の比率を30%拡大するという「トリプル(Triple)30」を達成する計画です。従って、今回のビジョンの終了時点である2030年には、歩行・自転車・公共交通など、エコ交通手段の分担率が現在の70%→80%へ増え、1人当たり温室効果ガスの排出量は現在の1.2t/年→0.8トン/年へと減ると期待されます。混雑で不便だったソウルの交通は、ここ20年間、世界がうらやむ交通先進都市へと飛躍しました。今回のビジョン がソウル交通の20年先の新しい未来を拓く羅針盤となり、2030年には乗用車に頼らなくても便利に生活できる「ソウル交通特別市」へと進化すると期待しています。