中核政策ニュース

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  • 外国人旅行者が失くした2000万ウォン入りのカバンを探せ!

    SMG 1301
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    最近のできごと。ソウル市120茶山コールセンターの相談員のユ氏は、乗客の外国人旅行者が2000万ウォンの入ったカバンを失くしたというタクシーの運転手からの連絡を受け、通訳サービスや関連各機関の協力を得て、そのカバンを探し出した。また別の日には、歩道橋に穴が空いていることを発見した住民が、ソウル市長のTwitterに書き込んだが、書き込みの2日後に「処理が完了した」という返事を受け取った。さらに別の日には、ゴミの山となっていた岩寺洞の住宅街の空き地が、ソウル市オンライン通報処理システムの公務員による積極的な取り組みによって町の憩いの場となった。

        

    これまで消極的で、時間が掛かり、手続きが複雑だと思われていた公共機関への苦情が、このように細心の注意が払われつつ、かつ、迅速に思いやりのある方法で処理されるようになった。ソウル市は、電話やSNS、ウェブサイト、訪問などの様々な方法により受け付けられた苦情の中から、上記のように2012年に解決したいくつかの事例を探し出し、軽妙な筆致で描いた苦情解決事例集『心から耳を傾け、感動をもって応える!』を刊行した。これは、官公庁が刊行してきたこれまでの冊子の枠から抜け出し、担当者の1人称で物語が進められる、自由で立体的な話の構成が特徴の本である。

        

    この本の内容は、3つの解決事例が中心となっている。まず、市民から好評を得ている電話サービスの「120茶山(ダサン)コールセンター」である。「120茶山コールセンター」では、相手の顔もわからない市民からの苦情に心から耳を傾け、解決に努めている。茶山コールセンターの相談員と市民との暖かい会話を、相談員の視点で述べている。

        

    次に、ソウル市の新しいコミュニケーションツールとして注目を集めている「SNS苦情/市民からの提案」である。「SNS苦情/市民からの提案」では、TwitterやFacebookなどのSNSを通じ、ソウルでの暮らしに関する苦情を解決している。市民からのアイデアが市政に反映された興味深い事例をダイナミックに描いている。

        

    最後に、苦情の代表的な窓口「オンライン/オフライン苦情」である。「オンライン/オフライン苦情」ではソウル市の職員が苦情を解決するために奔走して市民とコミュニケーションを図り、自然と信頼関係を構築していく過程を、公務員の視点で描写している。

    (1) 2000万ウォンの入ったカバンを探せ!〈120茶山コールセンター相談員の体験事例〉
        

    ある日、タクシーの運転手さんから一本の電話が掛かってきた。「外国人のお客さんが大事な物を失くしたみたいです。助けてください!」 その外国人旅行者と話してみると、2,000万ウォン相当が入ったカバンを紛失したとのこと。泣いているかのようであった。ことばも通じない外国で、しかも飛行機から降りてすぐに見舞われた不運。私はその不運を幸運に変えてあげたいと、強く思った。そのタクシーの運転手さんは一所懸命手伝ってくださった。連絡を取り合い、手がかりを探し続けた。その時、手荷物のカバンに貼られたシールが目に入ったのである。空港のリムジンバスの中にカバンを置き忘れた恐れがある。バスの車庫までバスを追いかけて、とうとうそのカバンを探し出したのである。不運が幸運に変わった瞬間であった。韓国に着いた初日。失くしたカバンを必死に探してくれたタクシーの運転手さん。その外国人旅行者は温かい人の住む都市、ソウルを忘れないだろう。

    (2) 市長、歩道橋に穴が空いています!〈SNS苦情を利用した市民の体験事例〉
        

    私の住む町には、古い歩道橋がある。ある日、いつものようにバスに乗るために歩道橋を上っていたら、鉄製の階段に腐食のためにできた大きな穴が目に入った。大きな事故が起きかねない。管理する機関に知らせなければと思った。その時、頭を掠めたのはTwitterである。Twitterユーザがソウル市長を相手に様々な意見を書き込んでいたのを思い出したため、Twitterでソウル市長に知らせた。「市長、万里峠路の歩道橋に穴が空いています」と。数日後、バスに乗るために歩いていたら、その歩道橋をクレーンで修理している様子が遠くから見えた。そして、その後「修理が完了しました」という返事を受け取った。私がTwitterに書き込んだ、たった1行の短いつぶやきにも、ソウル市がちゃんと目をとおしてくれているという事実を知り、とても嬉しかった。

    3) ゴミの山が貸し農場へ 〈オンライン苦情の公務員による解決事例〉
        

    岩寺洞の住宅街には悩みの種となっている空き地が一面あった。家庭から排出されるゴミから建築廃材まで、文字通りゴミの山ができていた。悪臭はもちろんのことハエや蚊まで発生し、地元住民が不便を強いられていた。この土地については苦情が絶えず、区庁も所有者に「廃棄物管理法」に基づき、撤去の命令を出した。しかし、土地の所有者からは、1,000万ウォンに達する処理費用が工面できないという返事が返ってきた。だが、このまま放っておくわけにはいかない。所有者と数回にわたり解決策を話し合い、住民にも所有者にも良い策はないか悩んだのである。その時、1つのアイデアが浮かんだ。それは、「環境に優しい田畑をつくろう」というものである。我々はゴミの山を片付け、その土地を耕作し、カエルやバッタの棲む田んぼを誕生させたのである。市民は農業を体験できる土地の分譲を受けることができた。一方、土地の所有者は1,000万ウォンにも達するゴミの処理費用が工面できた。これまで町の悩みの種だったこの土地が、岩寺洞の憩いの場へと生まれ変わったのである。