ソウルは、韓半島で繁栄した各時代の国家にとって、軍事的・経済的要地でありつづけました。韓半島の中央に位置するという地政学的な要件を満たしていたためですが、とくに三国時代(BC57年~AC668年)には百済・高句麗・新羅の三国がソウルを含む漢江地域の支配を競い、それに成功した国は最大の繁栄を謳歌しました。朝鮮時代(1396年~1910年)には都に定められ、現在に至るまで首都としての機能を果たしています。
東経126°59′、北緯37°34′に位置するソウルは北東アジアの中心にあり、飛行距離の3時間以内に人口100万以上の都市が43市も点在しています。また、中国と日本の間に位置し、両国の橋梁としての役割を果たすという地政学的利点を有しています。
ソウルは春夏秋冬という四季のはっきりした都市です。このような気候の影響により、ソウルは様々な景色と文化的特徴を示します。
ソウルの年平均気温は12.2℃であり、春は3月から始まります。春はソウル市全域が花で覆われるといっても過言ではありません。南山、汝矣島をはじめとし、桜、レンギョウ、ツツジ、木蓮など様々な花が咲き誇る街を散歩することもできます。但し、春は黄砂が飛来し、気温の変化が激しいので、ソウルを訪れる際には服装に気をつける必要があります。黄砂が多く発生する日はマスクやサングラスで保護しましょう。また、乾燥した日も肌や気管支の弱い方は注意しましょう。
ソウルの夏は真夏日が続き、6月から2ヶ月間にわたって雨季となります。この時期のソウルの都心は普段より人々が少ない印象を受けますが、ほとんどの人がこの時期に夏の休暇を取るからです。また、光化門広場の噴水や漢江の橋の下を涼みに訪れた人々も多く見かけます。とくに、盤浦大橋は夏の漢江の景色が楽しめる人気スポットです。
9月から11月までの秋には、赤や黄色、様々な彩がソウル全体を染め上げます。秋はまた、韓国人が先祖に対して豊年を感謝する祭祀を行い、冬に備えてキムジャン(大量のキムチづくり)を行う時期でもあります。ソウルを代表する祝祭のHi!Seoul Festivalが開かれ、フェスティバルの期間中は昌慶宮と景福宮は夜間公開し、街ではあかり祭りが開催されるなど、ソウルを存分に楽しむことができます。
冬は北風が吹き、非常に気温が低くなります。しかし、冬のソウル広場ではスケートが楽しめます。また、沈む夕日の光やネオンサインが新年を迎える準備で忙しい街を照らし、ソウル市は独特な雰囲気に包まれます。
月別 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 年 |
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気温 | -2.4 | 0.4 | 5.7 | 12.5 | 17.8 | 22.2 | 24.9 | 25.7 | 21.2 | 14.8 | 7.2 | 0.4 | 12.5 |
降水量 | 20.8 | 25.0 | 47.2 | 64.5 | 105.9 | 133.2 | 394.7 | 364.2 | 169.3 | 51.8 | 52.5 | 21.5 | 1,450.5 |
ソウルは韓半島の中央に位置し、漢江を間に南北に広がっています。
現在、25の自治区と424の行政洞があり、韓半島の0.28%(韓国の0.61%)の面積を有し、南北の総延距離は30.30km、東西の総述距離は36.78kmとなっています。
区 | 面積(㎢) |
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鍾路区 | 23.91 |
中区 | 9.96 |
龍山区 | 21.87 |
城東区 | 16.85 |
広津区 | 17.06 |
東大門区 | 14.2 |
中浪区 | 18.5 |
城北区 | 24.57 |
江北区 | 23.6 |
道峰区 | 20.7 |
蘆原区 | 35.44 |
恩平区 | 29.69 |
西大門区 | 17.6 |
区 | 面積(㎢) |
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麻浦区 | 23.84 |
陽川区 | 17.41 |
江西区 | 41.43 |
九老区 | 20.12 |
衿川区 | 13 |
永登浦区 | 24.57 |
銅雀洞 | 16.35 |
冠岳区 | 29.57 |
瑞草区 | 47 |
江南区 | 39.51 |
松坡区 | 33.88 |
江東区 | 24.59 |