ソウル、アジアを代表する 映画にやさしい都市に生まれ変わります。

「映像文化産業発展総合計画」記者説明会

日付 2015年3月25日 | 場所 インディスペース

本日は、少し特別な場所に記者の皆様にお越しいただきました。記者室で説明会を行おうかとも思いましたが、ここはソウル唯一の民間独立映画専用上映館であるインディスペースです。年間映画館の観客動員数が1億人を突破し、動員者数1千万人以上の映画が増えている大韓民国の首都ソウルに、このような独立映画専用館が一つしかないのが不思議です。私も残念に思います。

昨年5月でしたでしょうか。私が映画関係者の方々に出会った際、様々な学問の中でも基礎科学が重要であるように、純粋文化芸術の活性化が重要であると、活性化すればそれを土台にして商業芸術も発展できるとお話ししました。また、独立映画をはじめとする我が国の映画に対する体系的な支援はもちろん、ちゃんとしたシネマテークを作って映画人と市民たちがともに映画芸術を享受し、疎通できる空間として活用したいとお話ししました。本日この場におきまして、この2年間にわたって市民と映画人、そして専門家たちが協力し築き上げてきた結果を、発表させていただきたいと思います。

映画監督のウディ・アレンは、一度も失敗したことのない人は、何も新しいことに挑戦したことがない人であると言いました。本日私は、皆様とともに2年間の論議を経て、過去にも何回か試みてきましたが、これからは失敗しないことを始めようと思っています。言い換えれば、一歩ずつ前進していくことです。まず、シネマテークを作って独立映画を支援しながら撮影しやすい都市を作り、映画界の宿願の事業である映画産業の支援と作品制作の支援を行っていきます。

いつかはソウルで、ソウルを背景にした、さらにはソウルのストーリーを描いた映画が、記録的に観客を動員することを楽しみにしています。また、本日いらっしゃっていますが、世界的にも有名なパク・チャヌク監督やポン・ジュノ監督の後を継ぐ新人監督も、続々と出てくるでしょう。いつかはみんなから世界映画の過去と現在、未来を知るにはソウルに行けと言われるようになることを期待します。本日ソウルは、その第一歩を踏み出しました。今日を機に、アジアを代表する映画にやさしい都市、アジアを代表する先端映画の中心地という夢を実現していきます。これに対して、ソウル市は確たる信念を持っています。みんなで抱く夢は、現実になるからです。

まず、韓国映画とは切っても切れない名所であり、象徴的な場所であるチュンムロ(忠武路)に、「パリのフランセーズ」や「ニューヨークのフィルムフォーラム」に並ぶ映像文化複合空間である「ソウルシネマテーク」を建立します。約200億ウォンの予算を費やし、2018年上半期の竣工と開館を目標としています。

映画上映館、フィルムアーカイブ、映像メディアセンターなどを備えたソウルシネマテークは、市民たちから愛され、映画ファンに好かれる空間となっていくでしょう。映画制作者には創意力とインスピレーションを与えてくれる空間であり、普段なかなか接することのできない映画に出会える様々な機会を、市民の皆様に毎日提供する空間となっていきます。

ある方がおっしゃったように、私は、映画は答えより問いを投げかけながら成長してきたと思います。これから完成されるソウルシネマテークからは、多くの問いが出てくるでしょう。どのような映画を制作するかという問いから、どのような人生を送るかという問いまで、私たちはこれらの問いに対する答えを見つけながら、より良い社会を築いていくと思います。 このような期待で、私の胸はもう膨らんでいます。

第2に、ソウルは映画産業の基礎になる独立映画と芸術映画の制作や安定的な上映を支援していきます。何よりも優秀な創作作品が冷遇されないよう努めていきます。すぐれた独立映画の制作からマーケティング、上映、配給に至るまで、全過程にわたって体系的に支援します。

大企業によるスクリーンの独占で、上映の機会すら失っていた独立映画のための上映館も拡大していきます。インディスペースのような専用館を、ソウル市内に多くつくっていくようにします。2018年までに12ヵ所をつくることが目標です。ソウル市には25の区がありますが、それでも2区に1ヵ所しかないぐらいの数です。これからより多くの市民から愛される場所となり、ソウル市民が様々な映画を楽しめるようになればと願っています。

第3に、昨年マポ(麻浦)大橋やDMCなどで撮影した映画『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』が、今年の夏に公開されます。私は損得勘定が苦手ですが、この映画による経済効果が250億ドル以上になるという統計があるそうです。

去る2013年のことでしょうか。私は、ソウルオールロケーション作品の映画、『監視者たち』を映画館で観ましたが、ソウルの道や路地、ビルなどが映画の背景として出てきました。実にソウルは映画撮影に優しい都市になっています。東京や上海では映画撮影が難しい環境だと言われていますが、ソウルは映画撮影に協調的な都市です。ソウルで映画の撮影を希望する国内外の映画会社には、よりロケがしやすいようにしていきます。名付けて、「撮影しやすい映画都市ソウル」にしてまいります。同時に、韓国映画の海外進出のためのマーケティングも観光政策と連携していくなど、全力で取り組んでいきます。

最後に、本質は人です。映画創作の主体である監督をはじめ、プロデューサー、作家など創作者を中心に支援しながら人材の幅を広げていきます。支援はもちろん、優秀な映画関係者に対する創作活動支援費も大幅に増やして、500億ウォン規模の映画専門ファンドを造成し、映画界の格差を解消するなど、小規模でも優れた映画の制作を支援していきます。

このように約束しながらも、多くの方々から次のような疑問を投げかけられるでしょう。ソウルのランドマークが必要ではないか、ランドマークというものがあるかと。その話を聞くたびに、私は次のように答えています。「はい、あります」と。昨年ソウルを訪れた観光客が1,200万人を超えたのも、2000年の歴史都市としての魅力があるからです。ソウルの外郭と都市中心部はそれぞれ外四山と内四山と呼ばれる山々によって囲まれ、またハンガン(漢江)が流れるなど美しい自然があります。そして、ソウル市民の方々がソウルのランドマークだと思います。以上の3つが、ソウルの美しいランドマークです。これらだけでも十分と思いますが、私はもう一つのランドマークを思い描いています。

それは、ソウルのストーリー、ソウルの映画です。歴史や自然、人が築き上げた都市ソウル、そこから生まれる面白いストーリーと多彩に輝く映画作品が、世界から注目を集めるもう一つのソウルのランドマークになることを期待しています。

映画「いまを生きる」の中でキーティング教師は、「人間の言語はただ一つの理由からこの世に生まれた。それは、男性が女性に求愛するための産物だ」と言いました。映画関係者の皆様、ソウルで皆様の言語を自由に表現してください。皆様の言語である映画を通じて、世界の人々を素晴らしいデートに誘ってください。ソウルは皆様の求愛を積極的に後援し、協力していきます。詳しい内容は、映像を観てからお話しさせていただきます。ありがとうございました。