[2013] 市長挨拶

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  • お互いが支え合う幸せな都市、ソウル

    SMG 507
  • 優秀地域事例集発刊の辞

    月日:2013年2月21日

    親愛なるソウル市民の皆さん、こんにちは。ソウル市長パク・ウォンスンです。皆さんと視線を合わせてご挨拶するのは難しくても、私たちはソウルという一つの共同体の中で生きている仲の良い隣人ですので、嬉しい思いでご挨拶いたします。

    皆さんはいつ一番幸せを感じますか?おそらくそれが何であれ、いつであれ、愛する人と一緒に過ごす時に一番幸せではないかと思います。私たちは人間関係の中で人生の重要な意味を発見することが多いからです。

    ソウル市の地域共同体事業は、その心から始まりました。人生においてしばしば会う人々、その人々の名前は隣人です。その隣人との関係が少しでも回復すれば、一緒に共通の関心を持ったり、共に体験する問題を認識したりすることができます。共同の力で関心を育て、地域の知恵で問題を解消する地域、その地域が与える人生の満足度と安定感はどれほど大きくて幸せなことでしょうか。

    地域は人と人の絆で満たされた宇宙です。したがって、ソウル市の地域共同体事業は空間と絆を支援する事業で形成されています。住民たちが会って様々な活動を始めることができる地域の集まりの空間を用意する一方で、そこを中心にした空間で展開される様々な活動を支援することです。良い食材を探し、一緒に子どもを育て、町のニュースを伝えるメディアを学んで地域情報誌や放送番組をつくり、若者と大人、子どもとお年寄りが共に楽しむ小規模の地域のお祭りをつくり出すことも、全て地域共同体の仕事です。周りの隣人を支えることや地域の安全はその中で自然になされます。

    ソウル市の地域共同体事業は1年と少しが過ぎました。しかし、地域は「早く」ではなく「ゆっくり」です。一人ではなく「一緒に」、競争ではなく「共生」です。「事業」ではない「生活」なのです。そのため、ソウル市がこの1年間、地域共同体事業で多くのことを成し遂げたということはできません。そのようにしませんでしたし、これからもそのようにしないでしょう。

    ただ、過去1年間、地域共同体という名前で撒いた種がアスファルトとセメントを突き抜けて、土の中に根をおろし、少しずつ薄緑の希望の新芽が出てきているという話をしたいのです。まさにこの本の中にその新芽が含まれています。

    この本に盛り込んだ事例の一つ一つは全て、住民たちが隣人と共に幸せに暮らすために、目を合わせて、挨拶をして、手を差し出して、一カ所に座っておしゃべりをして、より良い明日を悩みながら考えた旅程が含まれています。彼らが育てた小さい芽と残念にも大きくならなかった弱い葉に対する物語もあります。

    この本には、住民自らが地域のお祭りとフリーマーケットを開き、初伏やキムチの漬込みの時は皆で集まって食事をつくり、分け合って食べ、住民の合唱団も運営するマンションが登場します。自分の子どもだけでなく周りの子どもたちと一緒に大きく成長することを願って「町の図書館」と「町の学校」をつくった人々がいます。共同育児から始まって町のカフェをつくり、才能を持ち寄り、立派な町の芸術家になった人々もいます。それだけではありません。ゴミの山を共同農園に変えて町の持つ力と情を発見した人々もいます。個性豊かな若者たちは、彼らならではのやり方で地域共同体をつくり上げています。過去には考えられなかった1人世帯を中心とするニーズを発見してそれに応えながら動く地域共同体だと言えます。40を超える多様なソウルの町の事例を全て言及できないのが残念です。

    地域共同体は難しいという見方もありました。可能だろうかと懐疑的な声もありました。しかし、地域は既に市民たちがつくっておられました。ソウル市の地域共同体事業は、始まったばかりの地域共同体が青々とした葉をつけた木となり、地域という森をなすことができるように、より良い土壌と太陽の光と肥料を提供する支援事業であるだけです。

    この本に出てきた多様な地域共同体の住民の皆さんに感謝とご挨拶を伝えます。ありがとうございます。容易ではない道の第一歩を踏み出されましたので、今後は手を握ってもっと歩けるようにソウル市がより一層努力します。そしてずいぶん前から一心にソウルの共同体を回復するために取り組まれてきた全ての方にも深い感謝と尊敬のご挨拶を伝えます。ソウルの地域共同体の回復は、皆さんの力で可能になりました。

    そして親愛なるソウル市民の皆さん、皆さんと共に町を語ることができて嬉しいです。私たちはお互いが支え合う都市、その品格ある幸福を共につくっています。
    ありがとうございました。